伊東市の花木 “椿"
1967年、伊東市は「緑と花のまち」を目指して、市民から「市の木」を公募した結果、「椿」が圧倒的多数の得票を得ました。選考委員会を経て、1967年8月10日、伊東市制20周年を記念して“椿”が市の木に制定されました。
椿に決まった理由として、次のことが挙げられました。
- 伊東の気候風土に合い、病害虫にも比較的強い。
- 一般家庭でも育てやすく、観光名所づくりにも活かせる木である。
- 常緑樹であるため緑化にも役立ち、外国人にも人気がある。 1
そのほか選考過程では、花の少ない時期に花を付けることや、鳥媒花 2のため花園と共に、蜜を求める野鳥の楽園にもなりうること、椿の種からしぼる椿油は観光土産品として販売されていることなども話し合われました。
参考
- やぶ椿の学名は「Camellia Japonica(カメリアジャポニカ)」で、「日本の〜」という名前が付きます。
椿が初めてヨーロッパに伝えられたのは16世紀半ばのポルトガルでイエズス会の一行が持ち帰ったのではないかとされています。
18世紀にはイギリスに栽培種が持ち込まれ、エキゾッチクで艶やかな花弁は「東洋のバラ」と称えられました。
19世紀フランスで一世を風靡した「椿姫」は、美しく妖しい主人公のニックネームを題名にしたもので、当時の椿の人気がうかがえます。
イタリア「リエティ市」では南部の都市で毎年4月に「つばき祭り」が開催されます。
イギリス「メドウェイ市」では、専門家の間で「椿は最高の庭木」とまで言われています。 - 鳥によって花粉が「おしべ」から「めしべ」に運ばれて受粉する花。蜜を出して鳥を誘う。
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更新日:2019年07月01日