ナラ枯れ被害について

更新日:2021年06月09日

ナラ枯れ被害

近年、静岡県内各地でナラ・カシ・シイ類の樹木が枯死する「ナラ枯れ被害」が確認されています。

当初、静岡県西部で多くみられた被害は徐々に県東部方面へ拡大しており、伊豆地域では南部で多く見られた被害が北上傾向にあり、本市を含め近隣市町でも被害が確認されています。

 

naragare naragre

被害の原因

ナラ枯れ被害3

カシノナガキクイムシ(左:オス 右:メス)

ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(通称:カシナガ)という虫が、ナラ・カシ・シイ類の樹木に穴を開けて侵入し、体に付着した「ナラ菌」が幹の導管内に入り込み通水機能が失われ樹木が枯死する現象です。

しかし、コナラの場合、ナラ菌に感染すると2~3割が枯死しますが、残りの7~8割は生き残ります。カシナガが侵入しても多くが生き残るので、その地域の森林を絶滅させるような被害が発生するものではなく、3~5年程度で終息すると言われています。

被害対策

主な被害対策は伐倒駆除や予防剤注入です。

伐倒駆除では、丸太を破砕しチップにする方法と、丸太をビニールシートで被い、薬剤でくん蒸する方法があります。破砕による方法としては、チップの厚さを1センチ以下にし、根株のくん蒸が必要です。処理は5月末までに終わらせるのが適切です。薬剤でくん蒸する方法としては、穿入がある部分を集積し、NCSでくん蒸します。材にはチェーンソーで切れ込みを入れ、NCSは材1立方メートルあたり1リットルとし、シートの端はガスが漏れないように確実に埋め戻します。くん蒸期間は14日間とし、5月末までに終わらせ、12月~2月は行わないのが適切です。

予防剤注入は、幹に穴を開けて薬剤を注入し、ナラ菌の繁殖を防ぎます。

 

現在伊東市では、職員による巡回や市民の方からお寄せいただく情報により、状況把握に努め、静岡県と情報を共有しているところです。

ナラ枯れについては、本市のみならず広域的な対策が必要と考えるため、引き続専門的な知見を持つ県担当部署と連携し、今後も情報収集に努め、ナラ枯れ対策について検討してまいります。

予防策(一例)

ナラ枯れの原因となる、カシノナガキクイムシの穿入を防ぐ一つの方法として「シート巻き」があります。

シート巻きは、ポリエチレンなどのシートを樹幹下部に巻く方法であり、5月頃までに施工します。資材が安く、作業も比較的簡単なため、おススメです。

 

詳細な施工方法は下記の添付資料【シート巻き】をクリックしてください。

シート巻(PDFファイル:1.1MB)こちらをクリック

参考資料

#静岡県ナラ枯れ被害対策ガイド(PDF:2MB)

 

また、静岡県森林・林業研究センターが、ナラ枯れ被害対策として、トラップの作成方法等を

Youtubeで配信しています。

下記のURLから動画を見ることができますので、参考にしてください。

https://www.youtube.com/channel/UCTjdTosARpVUFUIX_tyY95A

毒キノコ「カエンタケ」に注意

カエンタケはナラ枯れの枯死木付近の地面からはえる場合があります。

カエンタケは表面がオレンジ色から赤色、細長い円柱状または棒状で、土から手の指が出ているように生えます。

カエンタケの毒は非常に強く、食後30分から発熱、悪寒、下痢、腹痛、手足のしびなどの症状を起こし、2日後には、消化器不全、小脳萎縮による運動障害など脳神経障害により死に至ることもあります。

カエンタケを見つけた場合は、「絶対に触れない」・「絶対に食べない」ことに注意してください。

 

カエンタケ カエンタケ

出典先:厚生労働省ホームページより

自然毒のリスクプロファイル:カエンタケ【厚生労働省ホームページ】(別ウインドウで開く)

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