令和8年度施政方針
令和8年度の当初予算案ほか議案を提出するに当たり、その説明に先立ちまして、去る2月8日の寒波の影響による降雪に端を発した一連の事案に関して、一言申し上げます。
市内においては、降雪に伴う交通網の麻痺に始まり、市内各地で、給水管が破裂し漏水が相次いだことにより、広域に及ぶ断水が発生いたしました。 被害に遭われた全ての皆様に心よりお見舞いを申し上げるとともに、応援に駆けつけてくださった自治体の皆様を始めとする各方面からの様々な支援に対し、この場をお借りして心より感謝を申し上げます。この度のことで、本市における災害対策の強化、また有事の際の迅速な対応の必要性について、改めて強く認識いたしたところであります。課題として浮かび上がったことから多くを学び、解決に向けて、今できることから着実に実施してまいりますとともに、観光都市伊東として、市民の皆様、そして来遊客の皆様が安全で安心して暮らし、過ごすことができるまちづくりを引き続き進めてまいります。
それでは改めまして、本予算案の概要と当面する市政の諸課題につきまして、所信の一端を申し上げます。
令和8年度は、本市の最上位計画である第五次総合計画・第十二次基本計画がスタートする年であり、新たな将来像である「私たちが創り、育む自然と共生し安心と活力にあふれるまちいとう」の実現に向けた、新たな幕開けとも言うべき節目の年であります。私は、「政治を身近に役立つものへ」を基本理念として、およそ6年間、伊東市議会議員として、多くの皆様のご支援やお力添えをいただきながら、これまで様々な施策を実現へとつないでまいりました。
昨年12月の市長選挙におきましては、「すぐやる!!」をスローガンに掲げて市民の皆様のご支援をいただき、止まっていた市政を正常に戻すため、就任からの日々を走り続けてまいりました。
そのふた月余りの中で、改めて、市民の皆様の子育てや教育の充実、命を守る防災対策、急激な物価高騰に伴う苦しい経済状況への対策、透明性のある市政の運営、移動・交通手段の不安解消など数多くある課題を、スピード感を持って進めてまいりたいとの思いを強くいたしているところであります。
今般提出いたします令和8年度予算案につきましては、変えるべき所は変え、市民の暮らしを守り支える、より信頼される市政、市民の負担を減らし、人口を増やすまち、また、すべての世代の方がより幸せに暮らせるまちの実現を目指した、前進予算案としてまとめたところであります。
それでは、新年度予算案における主な重点政策について、申し述べさせていただきます。
まず、子ども・子育て支援施策といたしまして、市内保育所の保育料に関し、3歳児以上及び住民税非課税世帯のゼロ歳から2歳児としていた無償化の対象を、ゼロ歳以上のすべての子どもへと拡大いたします。
次に、産業・経済・観光振興施策といたしまして、第80回の節目を迎える按針祭におきましては、打ち上げ発数を増やして海の花火大会を開催し、市民や観光客の皆様により楽しんでいただけるよう企画するほか、リノベーションスクールにおいて題材となった物件を改修する事業者に対して助成を行うことにより、エリア価値の向上とともに、まちの活性化を推進してまいります。
さらに、斎場照明LED化事業、かどの球場照明設備LED化事業等の照明設備LED化を始めとした老朽化施設における改修を進め、市民の皆様の利便性の向上に努めてまいります。
また、市民の皆様と私とが直接対話する場として、新たな懇談会を開催するとともに、「市長への手紙」につきましても継続し、広く市民の皆様の声を聴く機会の充実に努めてまいる所存であります。
以上、新年度の市政の取組について、私の所信の一端を申し上げました。
続きまして、新年度予算の概要について申し上げます。
令和8年度の一般会計の予算規模は、対前年度比で7億5,000万円、率にして2.4%増の、市制施行以来、最大規模となる326億円といたしました。
予算の特長といたしましては、歳入では、ゼロ歳からの保育料無償化に伴い分担金及び負担金が29.2%、使用料及び手数料が4.3%減少したものの、小学校給食無償化に伴う給食費負担軽減交付金の創設により県支出金が6.9%、預貯金等利率の上昇に伴い財産収入が118.6%、競輪事業収益金活用基金繰入金の増により繰入金が11.8%の増となっております。
市税におきましては、令和8年3月31日をもって廃止となる軽自動車税の環境性能割が78.5%の減となるものの、令和7年10月1日から始まった入湯税の超過課税通年化により34.3%の増加が見込まれるなど、市税全体では、2.9%の増加を見込んでおります。
一方、歳出では、義務的経費において、学校給食センター建設事業に係る起債の償還が終了したことなどにより公債費が減少したものの、障害者自立支援事業や生活保護費のほか、新規に育児用品購入助成事業を実施することなどによる扶助費の増加や、人事院勧告の影響による人件費の増加などにより、全体で3.3%の増となっております。
投資的経費につきましては、新図書館建設事業が減額となるものの、大室山観光トイレ整備事業や同報無線操作卓更新事業などが増額となったことなどから、全体で25.1%の増となっております。
さらに特別会計では、国民健康保険事業特別会計において、被保険者数の減に伴い給付費等の減少が見込まれること、土地取得特別会計において、起債の償還が終了したことにより公債費が皆減となるものの、競輪事業特別会計において、令和8年度は通常の記念競輪に加え、ミッドナイトG3.が開催されること、また介護保険事業特別会計及び後期高齢者医療特別会計において、高齢化の進展に伴い給付費等の増加が見込まれることから、公営企業会計を除いた特別会計の予算総額は、対前年度比16.2%増の576億792万3,000円となり、公営企業会計を加えた全会計の予算規模を909億2,116万4,000円といたしました。
続きまして、新年度予算の諸施策の概要につきまして、第五次伊東市総合計画の政策目標に沿って説明いたします。
最初に「安全で安心して暮らせるまち」に係る事業であります。
危機管理体制の充実につきましては、防災資機材の整備を継続するとともに、被災者支援システムの導入や同報無線設備の更新を行い、大規模災害に対する防災力の基盤強化を進めてまいります。
市民の重要なライフラインである上下水道に関しましては、災害等に備え、資材等の確保や応援協力体制の強化を図ってまいります。
総合治水体制の強化につきましては、河川及び水路の整備を促進し、浸水被害等を防止するほか、整備済みの河川等につきましては、排水能力を維持するため堆積物の除去や破損箇所の補修等維持管理に努めてまいります。
砂防及び急傾斜地崩壊防止事業の促進につきましては、危険箇所の調査を行うとともに、事業地に係る受益住民との調整を図ってまいります。 災害に強い建築物や公共施設の整備につきましては、昭和56年5月以前に建築された木造住宅を対象とする無料耐震診断の実施や、耐震性の劣る住宅に対する補強工事及び解体工事への補助を継続するとともに、緊急輸送ルートの確保につきましても補助制度の周知啓発を強化し、事業推進に努めてまいります。
また、管路の耐震化や老朽化した上下水道施設の計画的な更新を実施してまいります。
生活安全の推進につきましては、警察を始めとする関係機関等と連携し、市民の交通安全及び防犯意識の啓発強化に努めるとともに、行政区及び分譲地自治会が行う街頭防犯カメラ設置に対する補助や、高齢者及び児童を対象とした交通安全対策事業を実施してまいります。また、犯罪被害者等への支援を継続し、安全・安心な地域社会の実現を目指してまいります。
市民相談につきましては、市民からの多岐にわたる相談に対し迅速かつ的確な解決を図るとともに、消費者行政につきましても、引き続き消費生活センターでの相談対応や消費生活講座等の開催、消費者安全確保地域協議会を通じた関係機関との連携強化により被害の未然防止及び拡大防止に努めてまいります。
消防体制の強化につきましては、引き続き駿東伊豆消防本部と緊密な連携を図りながら、消防団ポンプ車及びホース等の更新とともに消防団の組織改編に取り組むことで、消防団員の活動環境の整備を進めてまいります。
また、消防水利の充実強化を図るため、消防水利希薄地域に耐震性貯水槽等を整備してまいります。
続きまして、「誰もが健やかに暮らし活躍できるまち」に係る事業であります。
地域医療の充実につきましては、地域医療支援病院である伊東市民病院が、地域医療の中核として市内医療機関を積極的に支援し、機能分担と連携をより一層強化してまいります。
健康づくり支援につきましては、市民自らが健康づくりに取り組むことので
きる環境整備に努め、がんを始めとした各種検診、生活習慣病の重症化予防、熱
中症対策、歯科保健教育、食育の推進やこころの健康づくりなど、健康寿命延伸
のための取組を進めてまいります。
出産・子育て支援の充実につきましては、子育て支援医療費や不妊治療費、妊産婦健康診査等への公費助成に加え、新たに3歳未満の乳幼児を養育する世帯に対する育児用品購入や、ファミリーサポートセンター利用に対する公費助成を実施するほか、誕生祝金や入学祝金の贈呈、妊婦のための支援給付金支給を継続し、経済的な支援を講じてまいります。
また、総合相談事業や産後ケア事業、産前産後サポート事業の一層の充実を進めるとともに、母子健康手帳アプリを導入し、保護者の負担や不安の軽減を図ることで、安心して出産、子育てができる支援体制の更なる強化を進めてまいります。
ひとり親家庭の支援につきましては、医療費助成や就学支援など経済的な支援を行うとともに、自立促進を図るため、就業相談や資格取得費用の支援などを実施してまいります。
また、地域と連携し、ファミリーサポートセンター事業や子どもの居場所づくり事業を実施することで、子育て家庭への支援強化や児童福祉の向上を図るとともに、こども家庭センターを中心に、要保護児童の早期発見と対応に努め、子どもが安心して暮らせる環境づくりを推進してまいります。
保育及び幼児教育の充実のうち、保育園につきましては、一時預かり保育及び民間保育所への支援の拡充を始め、多様な保育サービスの充実に努めるとともに、市内保育所におけるゼロ歳からの保育料の無償化の実施、「こども誰でも通園制度」の開始により、すべてのこどもの育ちと子育て家庭の支援を進めてまいります。
また、幼稚園につきましても、一時預かり事業の充実に努めるとともに、民間幼稚園への支援を実施してまいります。
さらに、幼稚園給食につきましては、引き続き八幡野幼稚園で給食を実施するとともに、他の公立・私立の幼稚園における5歳児のデリバリー給食に係る給食費の無償化を継続するなど、保護者の負担を軽減してまいります。
加えて、公立保育園・幼稚園園舎における照明設備をLED化し、質の高い保育と幼児教育を提供するための環境整備を実施してまいります。
放課後児童クラブにつきましては、放課後における保育ニーズへの対応として、受け皿の拡充等を図るとともに、放課後児童支援員等処遇改善事業を引き続き実施するなど、支援員の質の向上・雇用の確保に努めてまいります。
高齢者福祉の充実につきましては、高齢者が健やかに暮らし活躍できるまちを目指し、高齢者の生きがいづくりや介護予防・重度化防止を推進してまいります。
介護保険事業に関しましては、団塊の世代が全て75歳以上となり、後期高齢者の割合が増加した情勢を踏まえ、多様な生活支援体制の整備、高齢者の社会参加や地域における支え合いをより一層支援していくとともに、医療と介護の連携や認知症対策を推進するほか、介護給付の適正化に努め、安定した介護保険制度の運営を目指してまいります。
また、これらの取組を実現するため、高齢者が要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるための地域包括ケアシステムの強化を推進してまいります。
障がい者福祉の充実につきましては、障がいのある方もない方も、地域で共に生活する地域共生社会の実現に向けて、引き続き障がい福祉施策の推進に努めてまいります。
地域福祉の充実につきましては、関係機関と連携して、成年後見制度の利用促進や避難行動要支援者の個別避難計画の策定など、地域全体で支え合う仕組みづくりを進めるほか、引き続き「はじめようITO新生活応援事業」を実施し、医療・福祉の専門職の人材確保を目的とした移住定住支援に努めてまいります。
生活保護につきましては、制度の適正な運用に努め、関係機関との連携により被保護者の支援を図ってまいります。また、生活困窮者につきましても、自立支援会議を始めとする関係機関との連携を強化し、住まいの確保、家計改善、就労支援など必要に応じた支援に努めてまいります。
多様性のある社会の実現につきましては、人権侵害防止の啓発に努めるとともに、人権擁護委員の活動を支援するほか、現行の「第3次伊東市男女共同参画あすを奏でるハーモニープラン」が令和8年度末をもって期間満了を迎えますことから、令和9年度を開始年度とする「第4次伊東市男女共同参画あすを奏でるハーモニープラン」の策定を進め、多様な市民が共生する社会、女性がより一層活躍できる社会の実現を目指してまいります。
保険・年金制度の運営のうち、国民年金事業につきましては、市民の適正な年金受給のため、引き続き年金機構と連携を図り、制度案内や啓発に努めてまいります。
また、国民健康保険事業につきましては、引き続き共同保険者である県との連携を図り、マイナ保険証を含めた制度の広報啓発に努めるほか、特定健診の受診率を高め、保健指導の着実な実施等により医療費の適正化を図るとともに、国民健康保険税の負担軽減と収納率の向上を図る中で、健全な国保財政の運営に努めてまいります。
後期高齢者医療制度につきましては、広域連合と連携を図り、高齢化の進行に伴う被保険者の増加に対応し、分かりやすい広報に努めてまいります。
続きまして、「良好な環境が広がり快適に暮らせるまち」に係る事業であります。
自然との共生社会の推進につきましては、人と動物が共生できる社会を実現するため、適正な飼育方法の啓発や狂犬病予防注射の接種指導に努めるとともに、飼い主のいない猫の去勢・不妊手術に対する支援を継続してまいります。
循環型社会の推進につきましては、廃棄物処理施設の維持管理や補修を行うとともに、ごみの発生抑制や再使用、再生利用を含めた適正な排出に関する啓発及び指導に努めてまいります。
また、脱炭素社会の実現に向け、引き続き再生可能エネルギーの普及啓発及び一般家庭への省エネ機器導入支援を行うほか、温室効果ガスの総排出量削減を目指し、市有施設へのクリーン電力の導入や次世代を担う子どもたちへの環境学習の充実に努めてまいります。
生活排水対策の充実につきましては、下水道施設の長寿命化及び耐震化対策を計画的に進め、適正な維持管理に努めるとともに、下水道への接続促進に取り組んでまいります。
また、地方公営企業として持続可能かつ安定的な健全経営を目指すため、下水道計画区域の見直しを進めるとともに、引き続き不明浸入水対策を講じ、有収率の向上に取り組んでまいります。
安全でおいしい水の安定供給につきましては、法令に基づく水質検査を実施し、水道水の適正管理に努めるとともに、水道事業の経営の効率化に努めてまいります。
魅力的な都市空間の創造につきましては、地域の特性に配慮しつつ、都市機能や生活機能を集約した持続可能な都市構造を実現するため、伊東市都市計画マスタープランの改定を行うとともに、伊東駅周辺地区整備事業において、観光のまち伊東にふさわしい玄関口として同地区の活性化と賑わいの創出を目指し、誰もが快適かつ安全に利用できる伊東駅前広場整備を、引き続き進めてまいります。
また、こどもたちが安全・安心に遊べる場としてしおさい広場の整備を進めるとともに、緑の基本計画策定を通じ、緑地の適正な保全と生活環境との調和を検討してまいります。
市営住宅に関しましては、必要な修繕を実施し適切な維持管理に努めるとともに、角折住宅及び新山住宅における性能向上や長寿命化を目的とした改良工事に加え、著しく老朽化した空家住宅の解体・撤去工事などを実施してまいります。
市内に点在する空家等の対策に関しましては、空家等の増加の抑制や有効利用等の対策を推進してまいります。
伊東市営天城霊園につきましては、芝生墓所の整備及び管理事務所内照明設備のLED化を実施し、施設の環境整備に努めてまいります。
公共交通体系の充実につきましては、生活路線バス補助事業を継続するとともに、交通空白地域対策の一層の推進のほか、交通資源を効率的に活用し、移動の不安の解消を図ってまいります。
道路環境の整備につきましては、幹線市道の計画的な道路網整備のほか、道路パトロール等による路面の破損箇所等の早期発見・早期補修、支障木の予防伐採や雑草対策を含む環境美化に努めるとともに、舗装長寿命化のための計画的な修繕工事を実施してまいります。
また、歩道のバリアフリー化など高齢者や子どもたちが安全で安心して歩行できる環境整備に努めてまいります。
続きまして、「心豊かな人を育み生涯にわたって学習できるまち」に係る事業であります。
教育環境の整備につきましては、令和8年度末をもって閉校となる北中学校の地域協議会を立ち上げ、生徒や保護者への支援を協議するとともに、学習環境の整備を進めてまいります。また、児童・生徒が安全・安心に学校生活を送れるよう、老朽化した学校施設の修繕や改修に取り組むとともに、ICT教育環境整備の充実に努めてまいります。
さらに、小・中学校の給食につきましては、物価高騰下における子育て世帯の負担軽減を図るため、給食費の無償化を継続し、地産地消事業の充実及び安全・安心で栄養豊富な給食を提供するとともに、食物アレルギーのため弁当対応を必要とする家庭の保護者に対する給食費相当分の支援やオーガニック給食の実現に向けた検討を進めてまいります。
加えて、金銭的な理由で進学を断念することのないよう、育英奨学事業を継続し、有為な人材を育成してまいります。
未来を創る教育の充実につきましては、学校教育において「学びに向かう力」、「人として備えたい力」、「命を守る力」の3つの力の育成を目指してまいります。また、ICT機器の活用等を通じ、確かな学力の向上に努めるとともに、外国語指導者やICT支援員など専門的な知識を持った人材を積極的に活用することで、絶えず変化を続ける時代においても主体性を持ち、豊かに生きる力を育成してまいります。さらに、道徳教育の充実を図り、社会性や規範意識の定着、自己肯定感を高めることにより、思いやりのある心の醸成に努めるとともに、子どもの発達段階に応じた教育を推進してまいります。加えて、多様な教育的ニーズに対応するとともに、児童生徒一人一人の状況に応じた適切な支援を行うため、支援員等の適正な配置や教職員の研修を強化し、未来を担う子どもたちが豊かに成長できる環境づくりに取り組んでまいります。
生涯学習活動の推進につきましては、生涯にわたる学びや活動に参加し、豊かさを享受できるよう、講座、教室等の実施により主体的な生涯学習活動への取組を支援するほか、生涯学習情報の効果的な発信に努めてまいります。また、生涯学習センター池会館及び赤沢会館に公衆無線LANを整備し、施設機能の充実を推進するとともに、老朽化が進むコミュニティセンター及び生涯学習センターについて、外壁補強に向けた調査を行い、利用者の安全確保と施設の長寿命化を図ってまいります。
さらに、図書館につきましては、図書館協議会の設置や司書の適正な配置等により図書館施策の充実を図るとともに、ブックスタートや読み聞かせ、ワークショップの開催など、未来を担う子どもたちの読書活動を支援し、魅力ある図書館を構築してまいります。
青少年の健全な育成につきましては、地域におけるあいさつ運動の推進や放課後の居場所づくりに取り組むとともに、小学生ふるさと教室などの体験学習を通じ、地域とともに健やかに成長できる環境づくりを進めてまいります。
また、中学校における部活動の地域展開につきましては、関係機関及び地域と連携を図り、実現に向けた取組を進めてまいります。
市民スポーツ活動の推進につきましては、かどの球場照明設備のLED化を始めとした社会体育施設の整備や健康・体力づくり教室等の充実により、「市民一人一スポーツ」の実現と、生涯にわたる健康維持の支援を進めてまいります。
歴史・芸術文化の振興につきましては、文化協会を始めとする市内関係団体との連携強化や、文化活動に対する支援の充実を進める中で、伊東市文化振興基本構想を基に、市民と行政の協働や、心豊かな市民生活及び活力ある地域社会の実現を図ってまいります。
また、文化振興の拠点となる文化ホールの整備に向けて、知見者の助言を得る中で、基礎調査等を実施してまいります。さらに、歴史講座等を通じた市民の学習機会を創出するとともに、文化財を後世へ伝承するための保護・保存に努めてまいります。
郷土愛の醸成につきましては、これまでに進めてきた高校との連携を継続・強化し、高校生がまちづくりや市の事業等に参画する機会を創出してまいります。
続きまして、「活力にあふれ交流でにぎわうまち」に係る事業であります。
地域資源の魅力向上につきましては、観光客誘致による交流人口増加に加え、観光振興が地域社会・経済に好循環を生む持続可能な観光地域づくりを目指し、情報発信の強化や旅行形態・観光客のニーズの把握に努めるとともに、本市の魅力や価値の明確化など、ブランディングの推進に取り組んでまいります。
また、外国人観光客の誘致に向け、テジタルマーケティングによる海外への情報発信、広域連携による誘客促進などを進めるとともに、大室山山麓への観光トイレ整備や、小室山公園及び一碧湖の再整備基本構想策定を実施することで、美しい景観を保全するとともに来遊客の安全性や利便性向上を図り、地域の更なる魅力向上に取り組んでまいります。
さらに、本市にふるさと納税をされた方に対し宿泊施設・観光施設等の利用券や地元特産品等の返礼を実施することにより、地域の活性化を図るとともに、全国に向け本市の魅力を発信する、ふるさと伊東応援寄附金返礼事業を引き続き実施してまいります。
新たな観光形態の構築・推進につきましては、多様化する旅行形態や観光客のニーズの把握及び分析に努めるとともに、積極的なロケ誘致を継続するなど、ロケツーリズムの推進により、市民の郷土愛の醸成や本市の知名度向上を図り、交流人口の増加と地域経済の活性化につなげてまいります。
健康保養地づくり事業の推進につきましては、温泉や豊かな自然、食を活用した様々な事業を実施するとともに、伊豆高原観光オフィスの組織力の向上や活動強化を図り、伊豆高原のブランドイメージ向上に向けた取組や、教育旅行の誘致を戦略的に進め、伊豆高原の観光案内におけるワンストップ窓口としての機能充実を図ることで、滞在型観光を促進してまいります。
広域連携による誘客の拡充につきましては、美しい伊豆創造センターや静岡県観光協会などの広域連携団体との連携した情報発信、プロモーションを実施するとともに、ジオパーク活動が更なる誘客につながるよう、魅力の効果的な情報発信や周知活動を進めてまいります。
商工業の振興につきましては、伊東市中小企業及び小規模企業振興基本条例の基本理念に基づき、中小企業振興基本計画の策定を進めるとともに、中心市街地における空き店舗調査と併せ、空き店舗等を活用したリノベーションによるまちづくりを推進し、魅力ある商店街や個店の創出、創業の促進による地域経済の活性化を推進してまいります。
また、商店街団体等が実施するイベント事業を支援することで、中心市街地の来遊客の増加と賑わいの創出を図ってまいります。
さらに、住宅や店舗リフォーム工事費用等に対する助成並びに各種制度融資への利子補給を継続し、建築関連業の振興と中小企業者の経営の安定化を図ってまいります。
雇用の確保に関しましては、伊東市公式求人サイト「伊東マッチボックス」を活用した支援、再就職に向けたパソコン講座の開催や技能労働者を育成する伊東職業訓練協会への支援を継続するとともに、事業者が行う採用活動への支援及び従業員の奨学金返還支援に対する助成を実施してまいります。
また、高齢者の雇用の促進及び安定を図るためにシルバー人材センターが行う各種事業に対し助成を行うとともに、シニア世代の方々が集う交流サロンの運営により、生きがいづくり及び社会参画の促進を図ってまいります。
企業誘致につきましては、企業とのマッチングイベントへの参加を始め、サテライトオフィス等の開設や地域内外の企業等の交流・連携拠点整備に対する支援、地域課題解決型プラン推進事業の実施により、新たなビジネス展開や企業の地方進出に係る誘致活動を強化してまいります。
農林業の振興のうち農業につきましては、新規就農者等に助成を行い、担い手の育成や遊休農地の有効活用を推進するとともに、6次産業化商品の開発や販売、PR活動等の付加価値を向上させる取組に対して支援してまいります。
また、有害鳥獣対策として、関係団体と連携した取組を行うとともに、引き続き箱わなの設置を行うなど、被害防止対策を進めるほか、池地区における県営農地整備事業に対し所要の負担を行うとともに、池地区の農業用水路鳴川浚渫工事を実施するなど、農業基盤の整備を推進してまいります。
森林の整備につきましては、城ヶ崎海岸等の松くい虫防除事業や森林環境譲与税を活用した事業を実施し、森林の保全や森林整備の促進を図ってまいります。
水産業の振興につきましては、地域全体で6次産業化に取り組む「伊豆・いとう地魚王国」に対し、引き続き支援を行うほか、伊東港・伊東港海岸基本構想における漁港・魚市場ゾーンの中核施設である伊東魚市場の再整備に向けて現況調査等を行うとともに、水産物の需要拡大を図るための施設の整備等につきましても併せて検討してまいります。
また、富戸漁港物揚場詳細設計業務の実施により、適切な漁港施設の維持管理に努めてまいります。
移住定住の促進・関係人口の拡大につきましては、移住コーディネーターの雇用により適切な情報提供や相談対応の強化体制を継続するとともに、市移住定住サイトを刷新し、より一層充実した情報発信に努め、併せて、移住相談会への参加、移住相談ツアーの開催、お試し移住支援事業補助金、移住就業支援事業補助金など、重層的な支援により移住者の増加に努めてまいります。
また、生活環境の向上による移住定住の促進を図るため、市内南部地区の狭隘で老朽化した私道路等の計画的な整備に取り組んでまいります。
国際交流の推進・都市交流の促進につきましては、身近で国際交流が楽しめ、国際理解が育まれているまちを目指すため、伊東国際交流協会等と協働し、国際交流事業の充実を図り外国人市民の日常生活の支援に努めるとともに、国内姉妹都市等との交流を強化し、親交を深めてまいります。
最後に、「総合計画を推進するための土台づくり」に係る事業であります。全員参加によるまちづくりの推進につきましては、「SDGs推進事業補助金」により、市民活動団体や芸術文化団体等が実施するSDGsの17の目標に寄与する事業を支援するとともに、「魅力あるまちづくり事業補助金」により、地域が実施する社会貢献活動等を引き続き支援してまいります。
また、市政情報を幅広い世代に的確かつ迅速に伝えるため、これまでの広報いとうやホームページ、市公式LINEなどのSNSでの情報発信に加え、市長公式インスタグラムを活用した市政情報の発信とともに、市民の皆様の意見を伺う機会を充実させることで、市民ニーズの的確な把握に努めてまいります。
さらに、コミュニティエフエムの難聴対策として、戸別アンテナ設置に係る助成を実施し、災害時等における情報伝達手段の拡充に努めてまいります。市民の信頼に応える行政運営につきましては、信頼される人材を育成するため、社会情勢をとらえた研修や、より公正な人事評価制度の構築に向けた制度見直しを実施するとともに、職員の心身の健康保持に努め、職員が能力を十分に発揮できるよう職場環境の整備を進めてまいります。
また、内部統制の取組につきましては、業務手順書の整備により、事務プロセスや法的根拠、リスクの可視化を図ることで、適正な事務執行につなげてまいります。
さらに、ご遺族の各種手続に係る負担を軽減するため、引き続きおくやみ窓口を実施し、行政サービスの向上に努めてまいります。
デジタル化の推進につきましては、自治体情報システムの標準化に対応した基幹系システムの安定運用や情報セキュリティ対策向上のほか、出張時等においてもPCを活用できる環境を整備し、業務の効率化を図るとともに、市公式LINEを活用した行政手続のオンライン化の拡充により市民の利便性向上を図るなど、市民ファーストで進める行政サービスのデジタル化に取り組んでまいります。
健全かつ持続可能な財政運営につきましては、課税の適正化を図り、納税者からの信頼を確保する一方、税負担の公平性の確保のため、県と連携し、徴収体制を強化するとともに、税制度の周知や、納税環境の拡充に努め、自主財源を確保してまいります。
また、未利用財産の利活用につきましては、新たな用途での利用、売却や貸付
の推進も含め、長期的な視点に基づき取組を推進してまいります。
競輪事業につきましては、競輪場再整備及び競輪選手宿舎増築工事を着実に進めるとともに、引き続き、売上及び収益の向上を図ることで競輪事業の健全経営を継続し、市財政への寄与を図ってまいります。併せて、地域振興事業補助金を創設し、地域活動の活性化へ貢献してまいります。
結びに、子どもから高齢者の方まですべての世代の方が希望を持ち、誇れる伊東市を目指して、市民の皆様との対話と協働を更に深めるとともに、「やれない理由を見つけるのではなく、やれる方法を探し出す」市政風土をより一層醸成し、2027年の市制80周年に向けて本市の魅力を最大限に生かしたまちづくりを着実かつ大胆に進めてまいります。
あわせて、市民の皆様のニーズを的確に捉えた上で、スピード感を持って事業の実現を進めるため、私自ら先頭に立ち、強い決断力を持って、全力で市政運営に邁進することをお誓いいたします。
以上で、施政方針といたします。
令和8年2月20日
伊東市長 杉本 憲也

更新日:2026年02月20日