金融所得課税の一体化について
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3.金融所得課税の一体化について
- これまで公社債等については、利子・譲渡・償還によって課税の仕組みが異なっていましたが、平成25年度税制改正において、税負担に左右されずに金融商品を選択できるよう、異なる税率等の課税方式の均衡化を進める観点から、株式等の課税方式と同一化することとされました。
- また、特定公社債等の利子及び譲渡損益並びに上場株式等の金融商品間の損益通算範囲を拡大し、3年間の繰越控除ができることとされました。
- 従来可能であった「上場株式等」と「一般株式等(未上場株式等)」の間での損益通算ができなくなります。
(適用)所得税は2016年分、個人住民税は平成29年度から適用されます。
公社債の課税方式の変更
- 公社債については、特定公社債等と一般公社債等に区分した上で、課税方式が変更されます。
(補足)特定公社債とは、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、2015年12月31日以前に発行された公社債などの一定の公社債をいいます
公社債
特定公社債等 | 特定公社債 | 配当割 |
---|---|---|
公募公社債投資信託の受益権 | 配当割 | |
証券投資信託以外の公募投資信託の受益権 | 配当割 | |
特定目的信託の社債的受益権で公募のもの | 配当割 | |
一般公社債等 | 一般公社債 | 利子割 |
私募公社債投資信託の受益権 | 利子割 | |
証券投資信託以外の私募投資信託の受益権 | 利子割 | |
特定目的信託の社債的受益権で私募のもの | 利子割 |
- 特定公社債等の利子は、源泉分離課税(所得税15%、住民税5%)から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象となりました。
- 特定公社債等の譲渡益については、非課税から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象となりました。
- 2016年1月1日以後に行う割引債の償還により支払を受ける金銭の額については、上場(一般)株式等に係る譲渡所得等の収入金額とみなして、20%(所得税15%、住民税5%)の税率による申告分離課税の対象とされました。
なお、2015年12月31日以前に発行された割引債でその償還差益が発行時に源泉徴収の対象とされたものについては、償還差益に係る18%源泉分離課税が維持されます。
税率
内容 | 現行 〜2015年12月31日 公社債等 |
改正後 2016年1月1日〜 特定公社債等 |
改正後 2016年1月1日〜 一般公社債等 |
---|---|---|---|
利子 利息 |
源泉分離課税(申告不可) 20% |
申告分離課税 20% |
源泉分離課税(申告不可) 20% 所得税15%、住民税5%) |
譲渡損益売却益 | 非課税 | 申告分離課税 20% (所得税15%、住民税5%) |
申告分離課税 20% (所得税15%、住民税5%) |
償還差益 |
総合課税 割引債は発行時18%の源泉分離課税(所得税は18%、住民税非課税) |
申告分離課税 20% |
申告分離課税 20% |
- 所得税においては、2013年から2037年までの間に生じる所得について、確定申告や源泉徴収の際には、表中の税率とは別に2.1%の復興特別所得税が課されます。
- 2016年1月1日から特定公社債等についても、上場株式等と同様に特定口座の利用が可能になりました。
国税庁作成のパンフレットを参考資料として作成しました。
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更新日:2019年07月01日