新型コロナワクチンについて(令和3年9月8日)
新型コロナワクチンについて、皆様に知ってほしいことやワクチンに関する情報をお伝えします。
新型コロナワクチンについて知ってほしいこと
新型コロナワクチンは、発症を防ぐ効果が認められています。
今回新たに承認された新型コロナワクチンは2回の接種によって、95%の有効性で、発熱やせきなどの症状が出ることを防ぐ効果が認められています。
ただし、ワクチンを受けた方から他人への感染をどの程度予防できるかはまだ分かっていません。(厚生労働省ホームページ「新型コロナワクチンについてのQ&A」より)
新型コロナワクチンは、医療機関の負担を減らす重要な手段になります。
新型コロナウイルスは、まだまだ未知な部分が多く、このウイルスの感染により令和3年3月23日現在8,861名の方が亡くなり、約1万3千人の方が入院治療を要するものとされています。特効薬についても開発中の段階です。
こうした中、ワクチン接種により重症者や死亡者を減らすことは、医療機関の負担を減らすことにもなります。
どんなワクチンでも、副反応が起こる可能性があります。
一般的にワクチン接種後には、ワクチンが免疫をつけるための反応を起こすため、接種部位の痛み、発熱、頭痛などの「副反応」が生じる可能性があります。治療が必要であったり、障害が残ったりするほどの副反応は、極めて稀ではあるものの、ゼロではありません。(予防接種による健康被害は救済制度の対象です。)
ファイザー社のワクチンでは、接種後に50%以上の方に接種部位の痛みや疲労、頭痛が起きています。また、10%から50%の方に筋肉痛や関節痛、悪寒、下痢、発熱、接種部位の腫れがみられています。こうした症状は、免疫反応がしっかりと起こっていることを示す症状で、接種後数日以内に回復します。(起こらないと効いていないということではありません。)
ワクチンに含まれる成分に対する急性のアレルギー反応であるアナフィラキシーがごくまれに起こる可能性があります。そのため、ワクチン接種後15分から30分経過を見て、万が一アナフィラキシーが起きても医療従事者が必要な対応を行います。
新型コロナワクチンについて皆様に知ってほしいこと(チラシ)
新型コロナワクチンについて皆さまに知ってほしいこと(首相官邸 厚生労働省) (PDFファイル: 13.4MB)
ワクチンの種類について(厚生労働省 新型コロナワクチンについてのQ&Aより)
ワクチンの種類は大きく分けて
- 生ワクチン
- 不活化ワクチン
- 組換えタンパクワクチン
- メッセンジャーRNAワクチン、ウイルスベクターワクチン
に分けられます。
生ワクチン
病原性を弱めた病原体からできています。接種をすると、その病気に自然とかかった場合とほぼ同じ免疫力がつくことが期待できます。
例)BCGワクチン、水痘ワクチンなど
不活化ワクチン
感染力をなくした病原体からできています。生ワクチンと違い感染しませんが、免疫の付き方は弱くなるため、複数回の接種が必要です。
例)四種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)、インフルエンザワクチンなど
組換えタンパクワクチン
病原体を構成するたんぱく質を投与するのもです。
メッセンジャーRNAワクチン、ウイルスベクターワクチン
ウイルスを構成するたんぱく質の遺伝情報をワクチンとして投与します。その遺伝情報をもとに、体内でウイルスのたんぱく質を作り、そのたんぱく質に対する抗体が作られることで免疫を獲得します。
ファイザー社の新型コロナワクチンはメッセンジャーRNAワクチンです。
ファイザー社の新型コロナワクチンの成分について
ファイザー社の新型コロナワクチンの成分は大きく分けて次の3つです。
- メッセンジャーRNA本体
- メッセンジャーRNAを包む脂(脂質やポリエチレングリコールなど)
- 塩類、糖類、緩衝材
詳細はファイザー社のワクチン説明書を確認してください。
新型コロナワクチン予防接種についての説明書(ファイザー社) (PDFファイル: 790.8KB)
ワクチンについて、正しく知ったうえで、接種の判断をしましょう。
国では、新型コロナワクチンを承認し、接種を勧めるにあたって、国内外の数万人のデータから、発症予防効果などワクチン接種のメリットが、副反応といったデメリットよりも大きいことを確認しています。
しかしながら、新型コロナワクチンの接種は強制ではありません。また、アレルギーにより接種できない方もいます。
ワクチンについて正しく知り、判断したうえでの接種をお願いします。
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更新日:2022年04月18日